「“ほら、木箱だ。きみがほしがってるヒツジは、このなかにいるよ” するとどうだろう、小さなきむずかし屋さんの顔が、ぱっと明るくなったのだ。“これだよ、ぼくがほしかったのは!〜”、、、こうして僕は、この小さな王子さまと、知り合ったのだった。」
〜 サン・テクジュペリ 河野万里子訳 『Le Petit Prince 星の王子さま』 新潮文庫 〜
砂漠に墜落した飛行士は、そこで出会った星の王子様からヒツジの絵を書いて欲しいとお願いされ、何度もヒツジを書くのですが、なかなか王子さまに気に入ってもらえませんでした。もう我慢の限界を感じた飛行士は、適当に木箱を書いて渡したところ、王子様はとても喜び、心に抱くヒツジをその木箱の中で見つけることが出来ました。大人よりも、子どもの想像力は紙の上の小さな空間を広大な宇宙や物語の舞台にすることが簡単かもしれません。絵と同じように、一つの単語(言葉)にも、隠れた深い世界があり、なにでも規定できない広がりがあります。また力があります。キリスト教では、この言葉を大事にしています。それは、「イエス様」という名前であったり、「愛」であったり、「友」であったりします。想像すること、夢を持つこと、そのために、何でも出来る「木箱」、「言葉」を渡すことが、大人の私たちの責務かもしれません。園児たちが描く世界がいつまでも笑顔とあたたかい心に満ちていますようにと、願っています。 時々園児たちが絵本の中の美味しいものを私の口の中に入れてくれることがあります。みんな、ありがとう!
